Messiah

突然の雨のように
先走りな夢を歌う
真昼の光に晒された
絡み合う素肌は蒼く翳り

それは偶然の痛みのように
甘く零れ落ちるもの
奏で合う事を忘れてしまった
与え合う事を厭うてしまった

何かを失うことでしか
その深さを測れない
何かを奪うことでしか
悴んだ手を温められなくて

空は堕ち、永遠の漆黒に閉ざされる
地上の魚は、陽の下でしか泳ぐ事は出来ない
一体、何を見てきたというのだろう?
不意に破られた均衡
繋ぎ止める術など何処にも無い

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